
人体への多くの効果が期待できるコエンザイムQ10ですから、健康や美容のために摂取したいと考える人が多いのではないでようか?
そこで気になるのが、コエンザイムQ10の安全性です。
「コエンザイムQ10に副作用はあるのか」でもお話をしましたが、コエンザイムQ10は、人間の体内の中にもともと存在をしている成分なので副作用の心配はほとんどないと言われています。
ホームページなどで、検索をしてみると、安全性や副作用について問題定義をおこなっているサイトが多く存在しますが、現時点では、コエンザイムQ10が原因とされる具体的な副作用の報告はされていません。
平成18年に開催された食品安全委員会の本会議では“コエンザイムQ10の摂取上限量を決めるのは困難”という結論を出し、コエンザイムQ10の過剰摂取による副作用の可能性が低いことが証明されていますし、厚生労働省のホームページの中には“コエンザイムQ10による明らかな健康被害は確認されていない”との記載がされているのです。
コエンザイムQ10は、サプリメントとして一般的に発売される前には、心疾患などの治療薬として使用されていた経緯があり、それまでに研究やいくつかの実験が繰り返されて使用されてきました。
慢性毒性試験として行われた動物実験では、ラットに一日600mgもの大量のコエンザイムQ10を連続26週間投与した結果、まったく副作用が現れないという結果が出ていますし、アルツハイマーの患者さんに、一日1200mgものコエンザイムQ10を約16ヶ月投与したところ、症状が改善され、副作用も現れなかったという臨床結果も残っています。
これらの結果からも、コエンザイムQ10自体が人体に害を及ぼす可能性が少ないことがはっきりとわかりますが、医薬品として使用されるコエンザイムQ10と、サプリメントとして使用されているコエンザイムQ10には、若干の違いがあることも理解する必要があります。
医薬品として使用される場合は、いくつかの臨床実験などを重ねた結果、安全性が確認された場合に使用されます。
使用は原則として医師の管理のもとに行われ、品質管理も徹底されています。
しかし、一般的に市販されているサプリメントの場合は、安全性を保証する試験を行う決まりはなく、使用する方法は使用する本人の自己管理で判断をし、品質管理も徹底されていません。
また、サプリメントの場合、効果を高めるためにコエンザイムQ10以外のさまざまな成分が混ざっている可能性があるので、場合によっては副作用を起こす可能性もあるのです。
コエンザイムQ10を個人的に購入をして摂取する場合には、含まれている成分に十分注意をして、自己管理のもとで使用する必要があるのです。